秋色の誘惑2011/09/20 21:41

秋色の誘惑
OLYMPUS E-5
ZUIKO DIGITAL ED 40-150mmF4.0-5.6
撮影場所:山口県山口市仁保




雨が上がって少し涼しくなった。

稲刈りを終えた田圃の畦に彼岸花の赤が目立つようになった。

誘われるように花に近づくと、赤とんぼが飛んできて彼岸花の蕾にとまった。

カメラのファインダーをのぞきながら近づいては逃げられ、また近づいては逃げられ…。

休日の午後、秋色に誘われるように赤とんぼと戯れて、季節の移ろいを感じたら僕は家に帰る。

アパートのベランダを見上げると、夏の間閉め切られていた窓がどの部屋もいっせいに開け放たれていた。

秋来たる…。

紺碧2011/02/02 14:57

紺碧
OLYMPUS E-520
ZUIKO DIGITAL ED 40-150mmF4.0-5.6
撮影場所:山口県長門市油谷町津黄




威嚇するように泡立つ白い波、冬の日本海はしばしばこんな様相を見せる。

この海の向うには広大なユーラシア大陸が横たわり、例えば直線距離ならここから岡山へ行くのと同じくらい反対方向へ進めば韓国南部に達する。

だがそれは知識として知っているだけで実際に見てきたことはなく、軽々しい距離感ではないわけがこの紺碧の海なのだ。

春霞の季節には紺碧の海と群青の空が遥か彼方で溶けあい、そして混じり合い、明確な水平線を形成することなく曖昧に視界の幕を閉ざす。

もちろん大陸が見えることなどなく、見知らぬ大地に憧れつつもやはり地球は丸いのだなと、何となくそう思うばかりだ。

そして冬の海は激しく泡沫を飛ばして荒れ狂い、見る者にそんな長閑な思考を持つ隙など与えはしない。

油断すればあっという間に飲み込まれてしまいそうな邪悪で強大なエネルギーに満ちているのだ。




―でもね、大きな船を持っていれば荒波を越えてゆくことができるかもしれないんだ―



人生の荒波を前にして呆然と立ち尽くすか、波が静かな場所を探すか、平然と乗り越えてゆくか、或いは大きな船に便乗するか、はたまた当って砕けるか…。

思案のしどころである。








雪景色2011/01/10 18:24

かやぶきの里
OLYMPUS E-520
ZUIKO DIGITAL ED40-150mmF4.0-5.6
撮影場所:京都府美山町かやぶきの里




かやぶき屋根には雪景色が似合う。

かやぶき屋根の家に住んだこともないのに、

雪深い里に育ったわけでもないのに、

なぜかこの懐かしいような風景に魅せられる。

これが原風景というものか?

僕の日本人の部分が憶えているとでもいうのか?

風景? いや、これは情景なのだろう。

雪景色なのに寒く感じないのは、そこにある家のぬくもりを知っているから。





体力測定2010/11/08 21:26

晩秋
OLYMPUS E-520
ZUIKO DIGITAL ED 40-150mmF4.0-5.6
撮影場所:津和野町堀庭園



先日行ってきた【体力測定】の結果が返ってきた。

予想通り、散々な結果だったけど、【健康診断】の結果を見るほどの悲壮感はない…。

自分の体力の衰えなんて、改めて念を押されなくても自分が一番よくわかってる。

その結果を見て改善すべきポイントだって言われなくてもよくわかっているんだよ、頭では…、ねっ。

そして毎年三日坊主で終わるジョギングやウォーキング、今年もまた再開しようかなって少しは考えているんだから…。



池の中の鯉2010/11/04 21:30

静寂
OLYMPUS E-520
ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6
撮影場所:周南市鹿野漢陽寺




今日、県立美術館の前を通りがかって、なんとなく心惹かれてある画家の絵を見てきた。

展示してある絵を見てあるきながら、その技術にももちろん心を動かされたわけだけど、

それよりも、同じテーマで何十枚と繰り返し描いてあるその作者の湧き出るエネルギーのようなものに感動してしまったんだ。

そして描いてあるコスモスの花が、一瞬、風に揺らいだような錯覚を感じた。



ふとした寄り道で思いがけない感動を得たことに小さな幸せを感じて、

僕は深まりゆく秋の色彩を愛でながらカメラを片手にぶらぶら歩く。



-たった一枚でいいから、ぱしゃっと水を撥ねる音が聴こえるような鯉の写真を撮ってみたいな-



季節が繰り返し、散歩道の歩道が紅葉色に染まり始めると、毎年僕はそんなことを考えているような気がする。