旗艦2013/09/17 22:49

おはなはん
OLYMPUS STYLUS XZ-2
i.ZUIKO DIGITAL ED6-24mmF1.8-2.5
アートフィルター:ドラマチックトーンⅡ+ホワイトエッジ
撮影場所:愛媛県大洲市おはなはん通り




先日から僕の心を惑わせている

OLYMPUSの旗艦と位置付けられたカメラがある。

もうそろそろかと思ってはいたのだが、

やっぱり今回も豪華なカタログが送られてきた。

E-5に始まってE-M5 E-P5と新機種が出るたびに分厚いカタログが送られてきて

その度に物欲と戦う試練を与えられたような気持ちになるのだ。

E-M1、今度の試練は過酷なものになりそうな予感がする。

とりあえずせめて実物を見るまでは

オンラインショップを覗かないようにしなければ…。

このブログのカテゴリーがひとつ増えようといっこうにかまわないが

もう僕の机の引き出しにはカメラを入れるスペースが残ってない。

それにしてもクリック一つで物が買えるこの世の中、

どうにかならないもんかね~。

水涸月2013/06/16 10:05

水涸月
OLYMPUS STYLUS XZ-10
i.ZUIKO DIGITAL ED4.7-23.5mmF1.8-2.7
アートフィルター:ドラマチックトーン
撮影場所:下関市豊田町豊田湖畔




朝から久しぶりの雨模様だった。

空はどんよりと暗く、そして地に触れそうなほど雲が低く垂れ込めている。

久しぶりに土曜日曜と行事の予定がなく羽が延ばせると思っていた週末だったが、

思わぬ予定が入り、土曜日の午前中がそのことに潰れた。

潰れた時間を取り戻そうと午後からはいつものように気ままなひとり遊びに興じる。

海沿いの道を走ってあじさいの花で有名な寺を訪れてみた。

雨の降らない梅雨にもかかわらず、いつもの年のようにあじさいの花がきれいに咲いていた。

朝方降った雨に濡れて花も少しは瑞々しさを取り戻したのだろうか?

ふと空を見上げるといつの間にか垂れ込めていた雲がなくなっていて

空はずいぶんと高くなり、ところどころに青空が見えている。

海のほうに目をやれば雲に置き去られたような海霧が海面から立ち昇り

北からの風に吹き上げられるように斜面を駆け上がってくる。

漁火が見えることで人気の棚田の先に見えるはずの海は

立ち込めた霧にかすんで幻想的な光景を創りだしていた。

この幻想を写真に収めようと何度かシャッターを切ってみたけれど

帰ってモニターに映せば見てきたほどには写っていないのは毎度のことだ。

空梅雨と呼ばれる今年の梅雨も半ば…。

久しぶりに瑞々しい光景を見ることができたと喜びながら

帰り際に立ち寄ったダム湖の水は干上がっていて

前に調べた水無月の意味はどちらもありかなと思いだす。

少し先の川べりには蛍船が夜の饗宴を待ちながら静かにそこにあるのだった。

週末ひとり旅2013/02/04 21:45

いにしえの街
OLYMPUS STYLUS XZ-2
i.ZUIKO DIGITAL ED6-24mmF1.8-2.5
アートフィルター:ドラマチックトーンⅡ
撮影場所:広島県竹原市たけはら町並み保存地区




週末の天気の良い日にひとりで出かける小さな旅は

お気に入りのカメラをぶら下げて知らない街を歩くのがいい。

できれば、あまり人通りもなくて、それでいて人の気配が途切れることもなく

ふと覗き込んだ路地裏で振り返った猫と目が合ったり、

どこかから世間話の声が聞こえてきたり、

通りに面した格子戸の奥に生活の影が見えたり、

ときにはセーラー服姿の女学生が追い越していったりする

そんな街を歩くのがいい。

歩き疲れてお腹が空いたら、酒蔵の奥にある蕎麦屋に寄ろう。

時の流れが澱んだような暗がりで暖簾をくぐれば

そこにはもう追われるような日常の慌ただしさはなく、

ぼんぼん時計の振り子だけが昔と同じ早さで時を刻む。

そんな異空間で空腹を満たしたら、またゆっくりと歩きだそう。

週末の天気の良い日にひとりで出かける小さな旅は

お気に入りのカメラをぶら下げて知らない街を歩くのがいい。

いにしえの街を彷徨って少し時間の旅をするのがいい。

瀬戸は日暮れて2013/01/17 21:52

瀬戸は日暮れて
OLYMPUS STYLUS XZ-2
i.ZUIKO DIGITAL ED6-24mmF1.8-2.5
アートフィルター:ドラマチックトーン
撮影場所:愛媛県今治市大三島宗方FT




僕の住んでいる街から故郷へ帰る道は幾通りかあるのだが

瀬戸の島々を橋で結ぶしまなみ海道と呼ばれるルートをとることが多い。

故郷を離れて30年、もう何度この穏やかな海を渡ったことだろう。

一昔前は2時間あまりフェリーに揺られるか、

あるいは乗り心地はめっぽう悪い代わりに

海の上を飛ぶように走る水中翼船に乗るくらいの選択肢しかなかったのが、

やがて海を渡る道が3ルート開かれてフェリー会社の存続を脅かすようになり

いつの間にか水中翼船などは過去の乗り物として博物館に展示されるようになっていた。

瀬戸内の小さな島と島を結ぶ橋がいろんな場所に架けられるようになり

それとともにその橋のない部分を補うような短い航路が開かれたりもした。

先日里帰りしたときにそんな鄙びた航路を使って少し近道をしてみた。

一日に4~5便、20分ほどの航路で、港に着いたとき他の乗客の姿はなく、

出航まで1時間あまりあったので、カメラを持って近くをうろうろしてみた。

雪模様で風も強かった朝の天候が嘘のように、

とろっと油を流したように穏やかな海が目の前にある。

やがて少し小さめのフェリーが遠くに見えてきた。

案内に従って浮き桟橋まで車を移動させる。

説明を聞くとどうやらバックで乗りこむみたいだ。

結局、時間まで他の車も人も来ず、車両甲板のど真ん中に

僕の車一台だけを乗せてフェリーは慌ただしく桟橋を離れてゆく。

客席に上がってみても僕たち二人の貸し切り状態で

乗組員3人乗客2人の豪勢な船旅だ。

20分程度の船旅を楽しんで船を降りたら

夕暮れの瀬戸内海を橋で繋ぎながら家路を急ぐ。

距離は短くても道は狭くスピードも上がらないルートなので

時間はかえって余分にかかるようだ。

でも時間がかかるルートというものはその分ほど思い出も多く残る。

「瀬戸の花嫁」を口ずさみながら車を走らせるその先には

今にも沈みそうな太陽が海を赤く染めあげて

寒い中にも少し光の春が見えたような気がした。

薄明光線2012/01/09 16:33

薄明光線
OLYMPUS E-5
ZUIKO DIGITAL 11-22mmF2.8-3.5
アートフィルター:ドラマチックトーン
撮影場所:山陽小野田市縄地ヶ鼻公園





水仙の花が見頃だという記事を見つけて海辺の公園へ出かけてみた。

何かの間違いだったのか、お目当ての水仙はさっぱりだったが、

公園の端から海辺へ下りる道を見つけて浜を少し歩いてみた。

瀬戸内海でも一番西寄りにあたるこの辺りから海を眺めると、

対岸にはうっすらと九州の山々がシルエットとなって現れる。

冬らしいどんよりとした雲の間からは薄明光線が海に向かっていくつも放たれ、

その中でもひと際明るい部分は直視できないほど海が輝いていた。

その様子はまるでそこに神が降臨するかのような光景にも見えて

僕はしばらく立ち尽くしてその構図を眺めていた。

写真に撮れば目の前にある何気ない光景がドラマティックなシーンに変貌することがあって、

こんなことがカメラを持ち歩く楽しさなのかもしれず、

現像した画像に記憶の中にある構図が思い通りに浮かび上がって来れば、

ひとりで満足げににやにやしたりするわけだ。

のどか2011/08/17 21:58

のどか
OLYMPUS XZ-1
i.ZUIKO DIGITAL ED6-24mmF1.8-2.5
アートフィルター:ドラマチックトーン
撮影場所:山口県阿武町 山陰本線惣郷川橋梁




盆休みも今日で終わりという日にひとりでバイクに跨って出かけた。

なんとなく日本海沿いの国道を走り、途中から旧道へとハンドルを切る。

惣郷川橋梁は、小さな川が海に注ぐところに掛かっていて、

橋脚はいつも日本海の荒波に洗われている。

そんな場所に来て鉄橋の写真などを撮りながら「電車でも来ないかな~。」と思っていると、

遠くでカタッカターと音がし始めて、いきなり背後から電車が現れた。

びっくりしてシャッターを押すと、一枚だけ電車が走っている写真が撮れた。

たった一両だけで通り過ぎた電車はすぐに見えなくなって、

変わらずに聞こえるのは潮騒だけだ。

今、目の前にあるのは風の景…。

まだまだ残暑も続きそうだ。

フロントガラスのない操縦席2011/07/04 07:00

フロントガラスのない操縦席
OLYMPUS XZ-1
i.ZUIKO DIGITAL ED6-24mmF1.8-2.5
アートフィルター:ドラマチックトーン
撮影場所:広島県呉市「てつのくじら館」


呉は潜水艦が見える街だ。

大和ミュージアムの向こうには海上自衛隊の史料館があって、その建物の前には退役した本物の潜水艦が宙に浮かんでいる。

その外観のインパクトはなかなかなもので、おまけにこの潜水艦、内部の見学ができるのだ。

乗り物好きの僕としては当然、吸い寄せられるようにして見てきたわけで、それまで頭の中でリフレインしていた今日のテーマ曲、アニメ版「宇宙戦艦ヤマト」のテーマが、なぜか「海のトリトン」の主題歌に替わってしまったほどの衝撃だったということだ。

船舶の内部というものは狭くてごちゃごちゃしているという概念が僕の中にはあるのだけど、潜水艦の内部もやっぱり狭くて、バリアフリーの対極にあるような造りになっていた。

廊下は人一人ようやく通ることができる程度で、上下移動用のハッチは「メタボなお腹はお断り」と通行禁止を宣言されそうな幅しかなくて、部屋はといえば、個室と名のつくものは艦長室だけで、その部屋にしてカプセルホテルよりは少し広いかな?という程度、一般の搭乗員の寝る場所は三段ベッドで、寝惚けて起き上がったら確実に頭を打つ狭さなのだ。

でもそんなことは想定内なのである。感動の度合いを言葉で表せば「ふ~ん…」ぐらいのものだ。

でもちょっと考えればわかることなのに全然思いつかなかったのが、この操縦席…。

そう…、あたりまえのことだけどフロントガラスがないのだ。

目の前には操縦桿といくつかの計器があるだけで、進むべき前方が見えないのである。

外を見る手段として潜水艦の象徴のような潜望鏡は操縦席よりは少し後ろにあった。

そもそも乗り物の運転手という職業は、古来?男の子の憧れの的なのはご存知の通りで、僕もそんな憧れを持つひとりではあるけれど、前の見えない操縦席には座りたくないなぁ…、というのが正直な感想だった。

僕だって潜水艦に乗ったら海のお魚の泳ぐ様子が水族館の水槽のように見えると思ってはいなかったけど、だけど…、やっぱり前が見えないなんて楽しくなさそうじゃないか…?



まぁ、以上は平和ボケしたおじさんの戯言と読み飛ばしていただきたい。



海自潜水隊は今もこの狭い空間のなかで国を守るために任務を遂行しているのである。







ホワイトバック2011/06/30 19:58

梅雨明け間近
OLYMPUS E-5
ZUIKO DIGITAL 14-54mmF2.8-3.5Ⅱ
アートフィルター:ドラマチックトーン
撮影場所:山口県長門市油谷向徳寺



ブログのデザインを変えてみた。

そんなことはわざわざ言わなくても一目瞭然…。

これまではブラックバックに白い文字を使っていたのを、色を反転して余計なものを省いてみるとすっきりして涼しげでなかなかいいね。

何よりも文字が読みやすくなった。

これで眠精疲労からくる肩コリが多少でも軽減すればもうけもの。

まぁ、自分のブログなど日に10分も眺めているわけではないけど…。

僕の一日の労働の大半を占めるのがCADによる作図で、これは不思議とブラックバックのほうが疲れが少ない。

その思い込みがあるからブログやホームページも黒背景に白抜き文字でずっと設定を固定してきたのだけど、白い背景に黒文字のほうがはるかに読みやすいじゃない?って、目からうろこが落ちたよう。

白抜き文字は凝視すると滲むんだね。

えっ?歳のせいだって?それはいらぬお世話というもの。

よし、ここはこれでいこう! 余計な装飾をつけず、テンプレートはシンプルに…。

もうひとつのはちょっとだけ涼しげなイラストを入れよう。

次に気が変わるのは秋かな?

それまではこの設定でいこう。

あぁ、でもそのまえにパソコン専用のメガネをつくった方がいいかも…?かなぁ…。

梅雨の晴れ間の休日に2011/06/26 17:15

自然に帰る学び舎
OLYMPUS XZ-1
i.ZUIKO DIGITAL ED6-24mmF1.8-2.5
アートフィルター:ドラマチックトーン
撮影場所:山口県岩国市錦町木谷峡



台風が来るというのに土曜日の予報は曇り時々晴れ。

フェーン現象で暑くなるということだが週末の天気予報に雨マークがないのは本当に久しぶりで、この貴重な梅雨の晴れ間を利用してゴールデンウィークからエンジンを掛けていなかったバイクを引っ張り出して散歩に出かけることにした。

どちらのバイクに乗って出ようかと迷ったんだけど、この日の相棒は125ccの小さいほうの愛車に決める。

そして持ってゆくカメラはXZ-1、バイクがXTZ125で名前が似ているからというわけではないが、どちらも小さくて機動力抜群のお散歩コンビである。

夏、暑いときのお散歩は街をなるべく早く離れて山の方へ行くにかぎる。

田舎道へ入り、傍らの清流と並行して走るようになると、頬をなでる風がぐっと涼しくなったことがわかる。

路傍に花を見つけては停まって写真を撮ったり、湧き水を飲んでみたりとなかなか先に進まないのはいつものことで、特に目的地を決めないお散歩ツーリングはこんなスタイルが楽しい。

そうこうしているうちにいつのまにか平家伝説が残る県境辺りまでやってきた。

ここで渓谷沿いに廃校になった小学校の跡があるという案内板を見つけて寄り道をしてみる。



急な坂道を登りきったところに石の門柱があって、すぐに校庭の跡と思われる小さな広場がある。

傍らに建つ校舎はまだ原型をとどめてはいるものの、もはや自然に帰りつつあることは一目見ればわかる。

バイクで山の中をさまようことが多い僕は、普通の人に比べて廃村とか廃墟とかそんなものを目にする機会が多く、こういう場所を訪れるといつもそこにある雰囲気に時の流れから取り残されたような澱みを感じとり、ふと目の前にある光景が何かを語りかけてくるような気がして耳を澄ますのである。

まぁ毎度のことだが、残念なことにいくら耳を澄ましてみても聞こえてくるのはたいてい風の音だけで、もしも吹き抜ける風の音の中に語りかけてくる何かを聞きとることができたなら、それはとても興味深いことだが、反面…、場面によっては少し怖ろしいことなのかもしれないと思うのだ。

ひょっとすると僕はこういう光景を目の前にして小さなタイムスリップを繰り返しているのではないかと思うことがある。

だけどタイムスリップしてたどり着いた場面は決して自分の生まれた時代よりも前ということはなくて、ましてや未来に行くということは絶対にないのだ。

そう考えてみると僕は自分の見てきた過去をただ単純に目の前の景色に投影しているだけなのだと気がついて我に返るわけである。

はっと我に返ったとき、一陣の風が吹き抜けてふたたび僕は現代の時空にぽつんと立っていた。

もちろん子供たちの遊ぶ声など聞こえるはずもない。

草ぼうぼうの校庭には人影どころか動くものすら見あたらず、軒にぶら下がった蜂の巣さえもすでにその住人はいないようだ。

撮った写真を液晶で見れば鬱蒼と茂った雑木に飲み込まれそうな木造校舎と僕のバイクが写っている。

この学校がこんな運命を辿ることや、この日、ここに僕が訪れてこんな写真を撮ることは、実は偶然ではなく歴史の中にすでに定められていた出来事で、この朽ちかけた校舎のどこかにこの写真が額に入れて飾ってあるんじゃないか?

そんなありもしないことを想像しながら僕は帰途につく。

気がつけば僕は麓の街にたどり着いていて、コンビニでアイスを食べながら辿ってきた道程を振り返っていた。

ほんの1~2時間前の道程がなぜか遠い過去の出来事のように思えるのは、やっぱりこれが時空を超えた散歩だった証なのだろう…、と、僕は思うのである。





雨降り湯の街2011/06/14 20:53

雨降り湯の街
OLYMPUS XZ-1
i.ZUIKO DIGITAL ED6-24mmF1.8-2.5
アートフィルター:ドラマチックトーン
撮影場所:愛媛県松山市道後温泉本館




雨降りの湯の街には、こんな天気にもかかわらず大勢の観光客がいた。

この街に暮らしていた頃には滅多に訪れたこともなかったここには

懐かしさよりも旅情を感じるといった方が当たっているのかもしれず、

この日は見学したことのなかった子規記念博物館に立ち寄ってみることにした。

博物館とか美術館とか、昔はあまり興味のなかった施設を最近はよく訪れる。

歳とともに好奇心の対象となるものが変化してゆくのを、実は密かに楽しんでいるのだ。

展示物よりも道後公園の借景を見事に取り入れたエントランスホールに興味を奪われてしまったのはご愛敬だったが

博物館の展示物の中に「病床六尺」という題名の随筆があって、その題名に何となく惹かれて立ち止まる。



「病床六尺、これが我世界である。しかもこの六尺の病床が余には広過ぎるのである。」



書き出しがこうなのだ。少し考えてしまった。

子規は布団一枚の世界から外へ出ることなく、死の二日前までこの随筆を書き続けたという。127回の連載だったそうだ。

【書きの種】がなくてすぐにブログの更新など滞ってしまう僕の宇宙など、これに比べたら座布団ほどの広さもないのかもしれない。

変な感想だけど、そのときそんなことを思ってしまった。



子規記念博物館を出てからは雨降りの湯の街を傘をさして歩いた。

我世界は足の向くまま、どんなに遠くとも決して広すぎることはない。

我世界は気の向くまま、どんなに想っても決して破裂することなどはない。

なんと素晴しいことではないか…。