やまのあなた2013/11/05 23:05

錦織の季節
OLYMPUS E-P1
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mmF3.5-6.3EZ
撮影場所:山口市徳地町柚野




最近、あるテレビドラマの女主人公が時折つぶやく言葉が気になって少し調べてみた。



山のあなたの空遠く

「幸」住むと人のいふ

噫われひとと尋めゆきて

涙さしぐみかへりきぬ

山のあなたになほ遠く

「幸」住むと人のいふ

         カールブッセ(上田敏 訳)



ドイツの詩人の作らしい。

ドラマのシーンとどう繋がるのかは不明だが

何となく心に残る詩だ。

原文を知らずとも日本の書き言葉の美しさが

何より秋の心情に溶け込んでくるようだ。



山のあなた…、僕は「幸」住むところを見つけたとずっと思っていた。

思っていたというよりは信じ込もうとしていたというほうが当っているのかもしれない。

ひょっとしたら…、

薄々と感じていたように、それは夢まぼろしであったらしく

僕はなほ遠くへ向かってまた旅立たねばならないようだ。

「幸」住むところを見つける旅は果てしなく

道半ばで倒れるかもしれず…。

それでも黙々と歩き続けねばならないのが

人の生きざまなのかもしれない、と想う秋の夜なのである。

2013/11/12 21:52


OLYMPUS STYLUS XZ-10
i.ZUIKO DIGITAL ED4.7-23.5mmF1.8-2.7
撮影場所:山口市徳地町串 天神の滝




山が紅に燃える季節がやってきた。

モノトーンな風景に覆われる前の艶やかな饗宴…。

春に手に入れたこのカメラで晩秋の彩りを撮るのはこれが初めてだ。

それよりも少し前に手元に来たXZ-2はちょうど去年のこの季節が撮り始めの時季で

これほどよく写るならもう大きなカメラは要らないかな?

と思わせるほど出来るやつだったが、それよりも一回り小柄な

掌にすっぽりと収まってしまうこのカメラも

目を凝らして見ないと違いがわからないほどよく写る小癪なやつだ。

雨の日曜日…、お気に入りのカメラを三台ほど持ち出して

定番のスポットを訪れた。

山の中へ入れば天気の悪い日には少し気味が悪いほど薄暗く

そんな山道をゆっくりとクルマを走らせていると

整然と植林された杉の林の樹間越しに真っ赤に染まる紅葉が見えた。

明るさを欲しがるカメラに意地悪く光を絞ってシャッターを切る。

すると目の前の紅はより鮮やかにモニターに浮かびあがる。

少し前まで休みの日は晴れてなければつまらないと思っていた。

雨の日曜日もいいじゃないかと思えるようになってきたのは

今年の桜の季節辺りからだろうか?

天気の悪い日にしか見られない景色もあると教えてくれたのは

傘を持っていても片手で構えられる小さなカメラのおかげだと

僕は思うのである。

散り紅葉2013/11/27 21:49

散り紅葉
OLYMPUS STYLUS XZ-2
i.ZUIKO DIGITAL ED6-24mmF1.8-2.5
アートフィルター:ポップアートⅡ
撮影場所:山口市徳地町串天神の滝




晩秋から初冬へと季節が移行している。

明日は小雪舞う寒さになるらしい。

しばらくの間、目を楽しませてくれた錦織の秋も終盤を迎え

すっかりお気に入りの場所になった滝では小さな滝壺を埋めてゆく散り紅葉が

流れに乗ってくるくると回ったり、翻弄されて沈んでいったり…。

僕はひとりでそんな様子を写真に収めたり、遊び飽きて座り込んだり…。

そんなことを何度か繰り返しているうちに冬を迎える心の準備ができてくる。

風に舞い水面に踊る散り紅葉…。